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2018.05.11 Friday

海千山千會というブランドに寄せて動画を制作しました。

   


海千山千會というブランドに寄せて動画を制作した。
丹波の彫金作家イソガワクミコ氏と薩摩の木工作家アキヒロジン氏の仕事を収めた二本。

海千山千會は、千代田高史、立沢木守両氏が立ち上げたブランド。
人生を旅にたとえ、旅を豊かにするであろうモノを企画販売している。

なくても困らないが手に取るときっと欲しくなるモノばかりで、
持っているとちょっと豊かな気分にしてくれるように思う。
彼らが企画したモノを最良のカタチにできる職人を見つけだし、
その職人の良さを最大限に引き出しながら、彼らの期待を超えるモノをつくりだす。

未だ見ぬものを誰かと創りあげるのはとても難しいが、
楽しく幸せな仕事でもある。

我々のフィールドである広告制作や映像制作に似ているかもしれない。
というか、モノづくりとはすべからくこうあるべきものなのだろうと思う。

職人の業はいくら見ていても飽きることがない。
寸分違わぬ精密精緻で無駄のない動きに見えて実はそうでなく、
素材の状態や状況に応じて微妙に調子や塩梅を変えている。

そういう意味では研ぎ澄まされた技なのだが、ある意味ファジーでもある。
その曖昧さは長年の修練を経て身に付くのかもしれないし、
その人の人柄なのかもしれない。

私は、そんな職人の仕事ぶりをカメラに収めてみたいと思った。
技術や工程を記録するドキュメンタリーではなく、
佇まいや息遣いを掬い取ったエンターテインメントフィルム。

満員電車やオフィスで、
疲れて果てているはずの人々がパズルゲームに夢中になるように、
職人の仕事ぶりを食い入るように見る風景を想像すると愉快ではないか。

我々も映像作る職人であるとするならば、
いくら見ていても飽きない映像をつくるということが、
自分たちの技量を計る一つの基準になるかもしれないとも思った。

イソガワクミコとアキヒロジン。
両氏の仕事と真正面から向き合ったこの動画に、
立沢木守氏は「掌の内の花」というタイトルをつけた。

もちろん職人に手向けたタイトルなのだが、
我々の仕事も認められたような気がしてちょっと嬉しかった。

海千山千會には、
ちょっと大袈裟かもしれないけれど、
文化の発信や技術の伝承というような大きな目的もあるように思う。

人生を旅とするならば、私の旅があと何年続くのかわからないが、
こういう出会いやご縁は大切にし、
ほんの少しだけでも世の中のお役にたっても良いのではないかと思う。

それにしても、
ドキュメンタリーであれフィクションであれ人を撮るのはとても楽しい。


動画はこちら

海千山千會は、芭蕉の「日々旅にして、旅を栖とする」という人生に心惹かれ、その思想を好む。
旅とは、ガイドブックを手に観光する事ではなく、ゆく河のような時を自らのものと感じる事だ。
旅を栖とするとは、プルーストの「真の発見の旅とは、新しい景色を探すことではない。新しい
目を持つことだ。」という言葉にある様に、新しい目を持って、世界を見つめて生きていく事だ。
海千山千會で提案する物は、新しい目で見つけた物、新しい目で出会った人とかたちにしていく。
けれどどんな物や人が集まるかまだ解らない。なぜなら旅はいつだって筋書きのないものだから。
《海千山千會 序文より》


海千山千會HPはこちら
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